斎藤の小噺

漫画描きの日記

夜半⑧4(ボツではないが書き損ねたやつ)

魔法少女まどか☆マギカ」について。

 

まどマギがいかに大傑作かという話をしたい。出来る相手がいないのでここに書く。

 

まどマギのテーマ

色々な視点があると思うが、自分が思うにまどマギのテーマは"献身"。他人の為にどれだけ自分を殺せるかが問われていたのではないか。

根拠は、まず登場人物の死ぬ順番だ。

マミは(状況的に)自分の為に魔法少女になったので献身の人ではない。その為いち早く死ぬ。

そしてさやかは献身のつもりだったが、その実京介に特別な人として見られたかったので献身ではない。マミの言葉を借りれば「その人に感謝されたい」のであった。それに気付いたから「あたしってほんとバカ」なのである。

そして京子になってやっと献身だ。京子は最初から献身の人でそこに諦観していたが、最終的にはさやかの為に死を選ぶ。本当の意味で心中である。最後までその人と共にいる(終盤のまどかの決断の前振りとしても完璧)という献身だ。

(この作品では結論として「孤独が一番辛い」というのがある)

ようやく我らがほむらである。ほむらはまどかの為に孤独を選び尽くし続けていた。「まどかを守りたい」というのがほむらの目的。その動機は「まどかと一緒にいたいから」。しかしその為には「悪役になり孤独に立ち回る」事しか出来ない不器用な少女(それは新編でも一貫している)。