斎藤の小噺

漫画描きの日記

昼間.41

『ルックバック』でそういう刺さり方をしなかったのは僕が高校生まで絵に関してああいう負け方をしなかったから(個人的に負けたと思う事はあっても周りの人間がそうと認めなかった)だったり、高校にあっても他に漫画を描いている人がいなかったからじゃないか。高校で自信を失くしたのは絵に関してだけ。漫画は別だった。しかもその時に初めて賞を貰っていたので尚更だった。

アシスタントに入って初めて自分以外に漫画を描いている人に会って、そこで初めて自分の漫画に劣等感を持った。

その夜は眠らなかった。

未だに自分の絵や漫画力に自信が無いが、

目は現実に、足は前に

死ぬまで手を動かしていこうと思う。

どんな"もしも"があっても、自分は必ず漫画を描いているのだと信じているから。